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外用薬(2)
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●座薬
肛門に入れる固形の薬で、肛門に入れると体温や体液で溶け、粘膜から吸収されて効果を現します。
便秘や痔の座薬のように局所作用を目的としたもの、解熱鎮痛剤などのように全身作用を期待したものがあります。
小児が飲み薬を吐き出してしまう場合、また大人でも胃腸障害を起こしやすい薬は、飲み薬ではなく座薬が用いられます。
使い方は、とがった方を先端にして、中腰でお腹に力を入れないようにし、肛門内にできるだけ深く入れ(幼児の場合は薬1.5cm、大人の場合は2.5cm)、そのまま立ち上がると簡単に挿入できます。薬を入れた後、異物感を感じますが、しばらくするとなくなります。薬が入りにくい場合は、薬の先端を少量の水で濡らすか、あるいは薬が少し溶け始めるまで肛門に押し当てておくと入れやすくなります。
小児の場合は、オムツをかえる時の姿勢で入れ、しばらく(4〜5秒)そのまま押さえておいて下さい。
排便後または夜寝る前に肛門の奥まで入れ、しばらくおさえ矢印の方へさし込む |
子供に使用する場合は下図の姿勢で深く挿入する |
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座薬は太い方から中腰になり2/3ほど入れ、立ち上がると簡単に入る |
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このままでは不十分 |
指先で十分奥まで |
●吸入薬
吸入薬は、薬を細かい粒子にして直接気道にくっつけて気道を広げたり、過敏な反応が起きるのを止めたりします。主に喘息の治療に用いられますが、大きく分けてスプレー式とパウダー式の2つに分けられます。
★スプレー式
1.吸入薬の缶を正しく持ち、よく振り混ぜる。
2.十分に息を吐き出した後、舌を下げ、のどを広げるよ
うにする
3.吸入口を唇で軽くくわえ、息を吸うタイミングに合わせ
て、お薬を出し、外の空気と一緒に大きく吸い込むよう
にする。(吸入口をくわえずに、口から4cmほど離した
ところから噴霧し、薬剤と空気を一緒に吸い込む方法
もあります。)
4.できるだけ奥までゆっくりと吸い込んで、息を止めて5
つ数える。
5.ゆっくり息をはく。吸入が終わったら、うがいをして余分
なお薬を洗い流す。
(うまく吸い込むことができない方は、吸引補助器を
使うと良いでしょう。)
★パウダー式
1.吸入するパウダーをそれぞれの吸入器の方法に従っ
てセットする。吸入器を傾けないように注意する。
2.ゆっくり息をはいたところで、吸入器をくわえる。
3.平らに保ったまま、息を吸い込み、5〜10秒息を止め
る。
4.1回分のお薬が残らないように2・3を繰り返す。
5.吸入が終わったら、うがいをして余分なお薬を洗い流
す。
発作が止まらないからといって、何度も繰り返して使用しないで下さい。全身への作用は少ないとはいえ、手のふるえや心拍数の増加などが現れたりします。
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